今日おまいりにうかがった方にお聞きしたお話です。
「私の母は、95歳まで生きて老衰ですうっと亡くなりました。
みんなから、大往生やね、良い最後やったで幸せやね、
と言われるんです。
でも母は最後までしっかりしてて、はっきりと言いました。
老衰で良いと言われるかもしれんけど、
老衰も大変なんやって。
最後の方で冗談かもしれないけど、末期の水をちょうだい、
と言ってみたりね。
それでちょっとして本当に亡くなって。
毎日顔見に行ってたけれど、こういうところは
何なんだろうって思いますね。
もっといろいろしてあげればよかった、と未だに思うし」
涙を浮かべながら話してくださいました。
自分の身近な方だからこそ、「いのち」が、
これだけの迫力をもって迫ってくるんですね。
このお母さんが残されたものはとても大きいと思います。
高齢まで元気でおられて、すうっと亡くなられたとしても、
そのいのちのありさまは、人によって全然違うということ。
当たり前のことですが、あらためて教えていただきました。